改善事例①(経理部門)
<改善課題>
大手の会計システムを導入しているが、アウトプットされるテンプレートのフォーマットが見辛い。
そのため様々な種類の会議のために、目的に合った様式に毎月手入力、手書きで転記して資料作成している。
アウトプットされるフォーマットを直したいが、フォーマットは状況に応じて変わるし、修正予算が無くできていない。
複数ある資料で相互に数値が食い違ったり、更新漏れ、入力間違いなど、信用性の問題が多発している。
経理担当者の意識向上を促したり、ダブルチェックを義務付けているが、一定の期間が経てば戻ってしまうのが現状。
①現在使用されている様式の最小単位での情報を、システムから抽出できるフォーマットを作成
(この場合は「月別」「勘定科目別」の金額情報)
②システムからダウンロードして、エクセルにデータを張り付ければ、全ての資料が自動更新される様式をシート別に作成
<結果>
経理担当の資料作成作業は基礎資料の数値貼り付けのみとなり、より深い分析や新しい業務に携わる事ができ、残業も減った。
貼り付けだけなら、簡単な引継で誰でもできるので、そもそも経理担当がする必要もなくなり、人の配置が柔軟になった。
<担当者コメント>
会計システムはデータの集計や安全な保管には有効ですが、様々な方向から見る必要のある分析には向きません。
集計はシステム、表現の変わりやすいアウトプット様式はエクセルを使った仕組みで管理するのがスマートな管理に繋がります。
改善事例②(製造部門)
<改善課題>
製造工程の数値情報を製造、技術、経理それぞれの部署がそれぞれのルートで情報を手に入れており、認識に差が生じている。
毎回会議でも互いの認識のすり合わせから入る必要があり、もし間違っていれば会議自体が無駄になる。
関係者は他部署から出される数値を信用せず、それに基づく判断にも反発する状況。
①各部署が欲しい情報を洗い出し、明確化
②全ての情報の最もシンプルで確実な入手ルートを調査
③全ての課が見る事のできるエクセルデータベースと、各部署の必要な形で抽出できる様式を作成
④データベースの更新ルールを全ての関係者に分かるように策定
<結果>
各部署でバラバラに集計していた作業工数が削減された。
全部署の注目が同じ元資料に集中し、資料自体の信頼性が向上した。
認識を共有する工数も削減され、全員が一つの目標を目指して協力関係となった。
<担当者コメント>
今自分達がどのような状況なのかを知る事が、目標へ至る第一歩です。
自分がどの地点にいるのかが分からなければ、どれだけ熱心に走り続けても目標から遠ざかる可能性もあります。
だからこそ、常に自分達の現状を正しく認識するための情報管理の仕組み整備が何より重要になります。
改善事例③(総務部門)
<改善課題>
決裁書を起案するための様式や情報が誤っている事が多い。
決裁書は適切に伝えるためや、後日問題にならないためにルールがあるが、それを各人が把握しきれていない。
迅速な意思決定が必要にも関わらず、何度もミスの差戻しをしなければならず、各部署の不満が募っている。
①決裁書の分類(どのような種類の決裁書があり、どんなルールが存在するのか)
②決裁起案時、起案者自身が特定しなければならない要件を洗い出し
③エクセルで、起案者が質問に回答すると、データベースから情報を取り出し、決裁書の文面が自動的に完成する仕組みを作成
<結果>
決裁の誤りが無くなり、起案も簡単で迅速になった。
チェック側の総務での労力も減り、内容の質に集中できるようになった。
<担当者コメント>
担当の意志を伝達する決裁書などはルーチン化しにくいと思われがちですが、法律で問題になりやすいポイントや、
経営者や関係者によって、知りたいポイントが必ずあります。
その部分を最小限の動作で確実に抑える仕組みを整える事ができれば、ケアレスミスや無駄な調整時間は確実に短縮できます。
※改善事例は他にもございますので、このような事ができないだろうか、というご要望があれば、是非一度ご相談ください。
①コストが安い
本格的なデータベースを作成する際にはシステムのプロに委託し、仕様の設計からデータの抽出フォーマットまで、
エンジニアの調整工数分費用が上乗せされ、仕様変更などを繰り返すと莫大なコストがかかります。
一方でエクセルはWINDOWSに標準装備されているため、WINDOWSパソコンさえあれば、システム自体の導入費用はかかりません。
仕様の微調整程度であれば、少し勉強すれば誰でも可能なので、変更のためにわざわざ業者を呼ぶ必要もありません。
②維持が簡単
もしシステムでトラブルが起きた際、管理会社の対応が遅れたり、悪かったりした場合、
業務が滞って会社の存続に影響する事態も考えられます。
エクセルであれば、現在ではインターネットを通じて、たくさんのエクセル関数が紹介され、分かりやすい説明がされています。
それだけにトラブルがあっても解決できる人材も見つけやすく、いなかったとしても比較的簡単に育成が可能です。
③仕組みがシンプルで効率的(業務の整理・効率化が可能)
システム導入の際のトラブルとしてありがちなのが、現状の業務をそのままシステム化するために、
無駄業務をそのまま仕組みに取り入れ、意味不明な機能を持つ、大容量システムになる事です。
エクセルは独自システムと違い、できる事の自由度は高くない為※、先ず業務の規則性の洗い出しが必要になります。
しかし、その制約があるからこそ、業務自体の見直しを図る事ができ、シンプルで効率的な仕組みが出来上がるのです。
※エクセルと言ってもVBA(マクロ)は使用致しません。
エクセル関数のみで仕組みを構築し、できないものは業務のやり方自体の改善案を提出致します。
理由として、VBAは自由度が高い一方で改編できる人間が少なく、規則性が無い事が多いので、
導入したとしても、ブラックボックス化する事で事態が悪化するケースがほとんどであるためです。
①政治的軋轢が生じにくい
社内では様々な利害、抵抗が入り交じり、情報の共有を躊躇う場面が生じるケースが多々あります。
利害の衝突があった場合、社内の人間では今後の人間関係もあり、なあなあで済ませてしまう事が多いものです。
外部の人間であれば、そういった政治を考慮する必要なく業務を進める事ができ、仮に対人で問題が生じても、
プロジェクトの凍結や契約解除すれば、社内の本業に支障が出る事はありません。
②情報が拡散しない
社員にとってはデータ管理は元々本業の片手間でやる事なので、業務周りの管理しかできません。
その結果、担当ごとに情報を重複して収集し、聞かれる側も本質的には同じことを何度も確認される事になります。
組織規模が大きくなればなるほどこの傾向は強まり、意思疎通のためだけの人員、コストが増大していきます。
その点で、内部でのしがらみの無い外部の人間は、全体を見て情報を集約できます。
③「データの整理、仕組み作り」と「データの有効活用」は別の専門能力である
ほとんどの社員の方々は「データ」を活かして仕事をするプロであって、データを整理・管理するプロではありません。
例えば営業力のある人間に、エクセルの仕組みを構築せよと指示を出すのはリソースの無駄使いです。
その点弊社の担当者は「簡単で」「柔軟で」「維持コストの安価な」情報共有の仕組みづくりの実績がございます。
組織内部で成果を出した人間ならではの「一度作ってしまえば細かなメンテナンスが不要な仕組み」をご提案致します。